戦略経営で先行きを見通す

 今年の経済はどうなるのだろうか?「回復するのか!もっと悪くなるのか!政権交代の影響は!等々・・」経済人が集まると、そんな声があちこちから聞こえてきます。色々な見方はありますが、そんなに良くなるという要素は見当たりません。このままの状況がしばらく続くと仮定して、ものを考えた方が経営者としてぶれない判断ができるでしょう。
 2004年をピークとしてわが国の人口は減少に転じ、今後どんどん減少が加速していくことは明白で、それにつれ国内マーケットも確実に縮んでいきます。大手は縮小する国内マーケットの減少分を海外マーケットに求め、ものすごいスピードで海外進出を推進しています。中堅企業もその流れに追随する動きとなっており、益々国内経済の空洞化が進んでいます。
 一方わが国の企業数の大部分を占める中小零細企業はそんな流れとは無縁であり、それ故先行き不安に駆られているのが現状です。そんな中小企業にいま求められているのは独自の「知恵」を出すことであります。
 中国製品等、海外から入ってくる安価な製品と向き合い、今後どのようにわが社の製品を変えていけば良いのか。また縮小していくマーケットの中でわが社はどう勝ち残っていくのか、を真剣に考え「知恵」を出さなければ事業の存続は困難となるでしょう。つまり商品戦略およびマーケット戦略を早急に検討し、方向の決定をすることが大切であります。
(1)「商品戦略」では成長している商品やサービスを洗い出し、それをどこよりも早く研究開発し、販売強化を図っていくことで、他社より有利な強い位置づけになれます。
(2)また「マーケット戦略」では現在の顧客層に加え、新たな顧客層の開発をし、増収を図っていく必要があります。
 こんな先行き不透明な時だからこそ、他を当てにせず、自らの考え、自らの信念で方向性(ビジョン)を決定していくことが重要であり、独自性を磨くまさにチャンスの時代とも言えるでしょう。もう環境に振り回されることから脱却し、逞しい企業に転身しましょう。自らの手で「良い年にしましょう!」
 今年も私たちスタッフ一同一生懸命ご支援させていただきますのでよろしくお願いいたします。