盛和塾解散にあたり……「アメーバ経営とは」

 アメーバ経営は、京セラ名誉会長稲盛和夫氏が会社を経営していく中で、実体験から編み出した経営手法です。アメーバ経営を行っている京セラは1959年の創業以来一度も赤字を出しておらず高収益を上げ、発展し続けています。その素晴らしい実践経営哲学を学ぼうと組織された経営塾「盛和塾」が、稲盛塾長が高齢となられたため、昨年12月をもって廃塾となりました。今回改めて、私たち中小企業にとってアメーバ経営がいかに重要であるかを考えてみました。
 アメーバ経営は、「会社経営とは一部の経営トップのみで行うものではなく、全社員が関わるものだとの考えに基づき、会社の組織をできるだけ細かく分割し、それぞれの組織の仕事の成果を分かりやすく示すことで、全社員の経営参加を促す経営管理システム」です。経営に関わるとは、経営者だけではなく社員も自分たちの収支を管理し、利益に対してしっかり責任を負うことを意味しており、全社員が利益管理に取り組みます。アメーバ経営は会社組織をアメーバと呼ばれる小集団組織に分け、各アメーバのリーダーが経営者のように小集団組織の経営を行います。アメーバを構成するリーダーとメンバーは、自部門の利益を最大化させることを目標に創意工夫を行い、日々の仕事に取り組むことになります。企業が継続発展していくためには、社員全員が一つの目的のために協力し合えるような風土を醸成することが大切な要素となります。そのため、アメーバ経営では、社員全員の能力を最大限に発揮できる経営環境を実現することを目指します。
(京セラコミュニケーションシステム抜粋)

 私たち中小企業は優秀な管理者が豊富にいる環境ではありません。だからこそ社員全員が経営に参画していくアメーバ経営の考え方が大切です。
 私も稲盛塾長から多くの教えをいただいた塾生の一人として、ど真剣にアメーバ経営に向き合っております。