長引く不況の中で企業活動は消極的になり、日本国民は将来への希望を失っていました。
しかしここへ来て、ついに日本経済復活の兆しが見え始めました。第二次安倍政権による経済政策アベノミクスです。同政策は円高を瞬く間に是正し、輸出産業の業績を引き上げ、株価をも大幅に上昇させました。
この経済政策「アベノミクス」の仕組みをわかり易く図で表すと次のようになります。
大胆な金融緩和
バブル崩壊以降の20 年間における不況の最大要因をデフレと捉え、デフレ脱却を目指すべくインフレターゲットの導入を決定。市場に十分な資金を供給し、2%の物価上昇目標を掲げ、達成されるまで無制限の量的緩和策を決定。
機動的な財政出動
10 年間で200 兆円もの公共投資を行い、国土強靭化などを中心に公共投資を実施、建設関連業界の復活を図る。
民間投資を喚起する成長戦略
IPS細胞に代表されるバイオ関連事業など、将来的に需要が大きく増え、日本の代表的な産業へと成長して行くことが期待される業界分野の成長を政府が強力に後押しする。
アベノミクスにより日本経済は大きな転換期を迎えようとしています。デフレ経済から脱却し、これまで低迷していた企業の業績は軒並み上昇するというシナリオですが、今は、閉塞感ただよう状況に風穴を開けたというところであり、またアベノミクスがすべてを解消できるはずはありません。しかしながら、これまで企業を苦しめてきた最大のネック、円高とデフレの問題を解決に向けて動かしたことは確実であります。これからは遅れを取ったTPP協定交渉の行方やFTAの貿易自由化の流れ、エネルギー問題とシェールガス革命など、多くの面でグローバルスタンダードを目指さなければなりません。また国際社会では日本の国債発行と借入金が1,000 兆円を超え、財政健全を危ぶむ声が出始めています。
今後安倍政権が目指すシナリオが理想どおり進むか、そうでないかを注視していく必要があります。良いシナリオ、悪いシナリオを次に併記してみました。私たちの目でしっかりチェックしていくことが大切でしょう。