消費税増税を柱とした「社会保障と税の一体改革関連法」が、国論を二分する中、先月10日民主、自民、公明3党などの賛成多数で可決成立しました。消費税を平成26年に8%、さらに平成27年には10%に引き上げることとし、民主党が分裂する騒ぎまで発展しました。
しかし、実はその中に所得税の最高税率引き上げや、相続税の課税強化も盛り込まれていましたが、結果的には、消費税の議論に多くの時間が割かれてしまい、相続税の議論は先送りとなりました。とはいえ、これで話が消えたわけではありません。年末の平成25年度税制改正であらためて議論されることになるとみられ、早ければ平成27年から相続税増税となる見通しです。また平成25年からは所得税の復興増税が25年間上乗せになり、平成26年からは個人住民税の復興増税も10年間上乗せになります。また社会保険料の引き上げという見えない増税も進んでおり、まさに「大増税時代」の幕開けであります。
なかでも、今回先送りされた相続税は特に注意しなければなりません。相続税増税のポイントは、①基礎控除の縮小、②最高税率の引き上げ、③死亡保険金の非課税対象の縮小 の三点であります。分かりやすく言えば相続人が三人(配偶者と子供二人)の場合、いままでは8,000万円の基礎控除があったものが、六掛けの4,800万円に縮小してしまうということです。また、最高税率が50%から55%に引き上げられる等その影響は幅広く、高額な税負担増となるものであります。
この改正により富裕層に限られていたはずの相続税が、対象者が5割増と一気に拡大し、その網の目は、一般サラリーマンも捉えようとしています。つまり今回の改正は、薄く広く徴収しようというものと、取れるところから取ろうという大きな二つの狙いがあります。このような迫りくる大増税時代に有効な対策を講じることが、今早急に求められています。私たちトマックJタックスは税のプロフェッショナルとして全社を挙げてこの相続税対策および事業承継対策に取り組んでまいります。お気軽に当社スタッフにご相談ください。